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いい話~課題の分離 [教室]

特別支援学級の子どもが、全校郵便の配達をしてくれる。
特別支援教室へ葉書をもらいに行き、ポストに投函すると
相手のクラスまで届けてくれるのだ。

私のクラスの一人が葉書を二枚出した。

相手は同じクラスの仲のいい友達である。

しかし内容は深刻だった。
特別支援学級の子どもたちではなく、支援学級担任が直接私に届けてくれた。
「ちょっと内容が内容なので、先生に見せてからと思って。」

仲の良かった二人からいじめられている。 あなたのことは好きなのに、どうして二人になるといじめるの? もとのように仲良くなりたい。


私は書いた本人を呼び、尋ねた。
「悲しいことがあるみたいだね。このことを解決するのに、先生の手助けがいるかな?それとも、このまま葉書を渡して、自分で問題を解決してみる?」
すると
「二人に葉書を渡してみて、もしもうまくいかなかったら、先生に言います。」
と答えてくれた。
「よく、正直に自分の気持ちを書いたね。とても勇気があると思います。それに先生の手は借りないで、自分でやってみようとしている。先生はとても嬉しいです。」
というと、彼女はこらえていた大粒の涙をこぼした。
「もう悲しいことじゃないと思うよ。解決できるようにがんばろうとしているんだから。きっともとのような仲良しになるよ。」

もちろん問題は、その日のうちに解決した。
「先生、もうAちゃんもBちゃんも優しくしてくれるから大丈夫。」

明日にでも、AちゃんBちゃんを勇気づけよう。
友達の信頼の葉書に誠実に応えたふたりを心から尊敬する。
たいしたものだ・・・

教員やってて良かったぁ~
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アドママ

蕪さんのような人が先生でよかったあ~

・・・と、将来子どもさんたちも思うんじゃないですか
きっと♪

読んでいて感動しちゃいました!!
by アドママ (2009-12-10 22:46) 

れいか

うわぁ~ 私も感動で涙です。
これぞ深いい~勇気づけですよね。
大粒の涙をこぼした女の子が どれだけ勇気を出して葉書を書いたか、
それを見事に勇気づけされた 蕪さんに拍手です。
たくさんの先生が これを知ってほしい。
先生って大変だけど いいなぁ~^^  
だってこんな感動あるんですもの。

by れいか (2009-12-11 00:22) 

蕪

アドママさん、れいかさん、コメントありがとうございます。
僕も実は、ちょっとほろりとしそうになりました~
子どもってたいしたものです。

お二人のコメントに勇気づけられました。

by (2009-12-11 06:43) 

兼業主婦

原田綾子さんのブログでこちらのブログを知りました。

蕪先生みたいな方がたくさんいらっしゃったら

いいのになぁって心から思います。

そして蕪先生のいいお話を聞いて、泣けて・・・・。

子どもの気持ちを尊重して勇気づける・・・

我が子にできるだけ実践していきます。

ありがとうございます。
by 兼業主婦 (2009-12-16 08:46) 

kaburanoie

兼業主婦さん、コメントありがとうございます。
はなはだ不完全ではありますが
時々子どもを勇気づけることができて
それが少しずつ増えてきていることを知って

自分自身の適切な行動を見つけ出しては
自分自身を勇気づけています・・・。

これからもお立ち寄りください。
よろしくお願いします。
by kaburanoie (2009-12-16 21:50) 

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