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国語の教科書(光村)は面白い③~三年とうげ [教室]

認知行動療法の講座が夏休みにありました。
私も運営を担当しながら,アドラー心理学との共通点が多いことに驚いたり
なるほどなぁ~と感心させられることもたくさんあった2日間でした。

さて,認知行動療法と国語の教科書(光村)との関係ですが
ズバリ「三年とうげ」・・・これ,認知行動療法そのものではないかと思うのですがどうでしょう。

三年とうげはこんなおはなし・・・ 昔あるところに三年とうげと呼ばれる峠があって そこで転ぶと,さぁたいへん,3年きりしか生きられないというのです。 だから村人はみんな,その峠を通るときには絶対に転ばないように おそるおそる,慎重に通っていたものでした。 ところがある日,美しい景色に見とれていたおじいさんは 暮れかけた日に慌ててしまい,なんと転んでしまったのです。 おじいさんはもうすっかり恐ろしくなり布団をかぶって寝てしまい 食べ物も食べず,そのまま病気になってしまいました。 そこへ見舞いに来た水車屋(なぜ?)のトルトリという青年が 「いっぺん転べば3年生きられるんだろ?じゃあ,何度も転べば長生きできるじゃないか」 というのです。それを聞いたおじいさんは飛び起きて三年峠へ出かけていき 何度も何度も転んで,元気になったというお話・・・

トルトリはおじいさんの認知をまず変えるわけですね。
「三年きりしか生きられない。」→「三年生きられる。」
そして実際に峠に行き,転ぶことで(行動することで)
「十ぺん転べば三十年,百ぺん転べば三百年」
と認知と行動がぐるぐるまるで水車のように(だから?)
まわって,すってんころりん転がり続けて,すっかり病気が治ってしまう。

一般にマイナスのイメージかある「転ぶ」という行動に
3年生きられるという,プラスの意味づけをする。
これは認知行動療法の手法でもあるし
アドラー心理学の,勇気づけでもあるといえるなぁと思うのです。

失敗を恐れ,前に進めなくなっているときに読んでみたい物語です。

ところで,トルトリはどうして水車屋なんでしょう?






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